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自信を持って戦いたい- マラソン五輪代表の山本 

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贈呈されたトラックの模型を手に、ロンドン五輪での活躍を誓う山本亮選手=12日午後、京都市南区、佐川急便本社(撮影・飯室逸平)

贈呈されたトラックの模型を手に、ロンドン五輪での活躍を誓う山本亮選手=12日午後、京都市南区、佐川急便本社(撮影・飯室逸平)

 ロンドン五輪の男子マラソン代表に12日、神戸市西区出身の山本亮選手(佐川急便)が決まった。長田高校から中央大学に進み、今月4日の「びわ湖毎日マラソン」で一躍脚光を浴びたホープだ。走る度に課題を修正していく頭脳派ランナーでもある。待ちわびた吉報に「心身ともに準備をして、自信を持って戦いたい」。重圧を力に変えて、初の五輪に挑む。

 午後3時45分、山本選手はやや緊張した表情で、中野剛監督と佐川急便本社(京都市)で記者会見に臨んだ。

 「テレビ画面で代表選出を知り、監督と汗じっとりの手でがっちり握手した。2人とも腹の底から『ふー』と息を吐いた」と笑顔で振り返る。この日は中野監督の39回目の誕生日だった。

 神戸市立西神中で本格的に陸上を始め、全国大会で活躍した。県立長田高では、1500メートルで全国高校総体に2年連続で出場したものの予選落ち。中央大では東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)に3度出たが、注目を浴びる存在ではなかった。2007年の佐川急便入社後も、マラソンの自己記録は平凡だった。

 それが「びわ湖毎日」で注目を集めた。レース前に両親らに「五輪を狙う」と公言して臨み、終盤に追い上げて日本人トップでゴール。レース前に月1200キロを走り込んだ成果を存分に発揮し、12日にあった日本陸連の理事会でも粘りが大きく評価された。

 初めての五輪に向けて「感じたことのない重圧はあると思うが、力に変える強さを」と精神面のレベルアップを課題に挙げる。8位入賞を目指し「一つでも上を、という思いで走る」と決意を込めた。

 長田高の恩師で、兵庫県教育委員会主任指導主事の若浦直樹さん(49)は「練習で走れない選手の背中を押すような頼りになる選手。自分のやってきたことに自信を持ってスタートラインに立ってほしい」と激励。

 長田高の先輩で同校陸上部顧問の井上洋佑さん(28)は、05年のヘルシンキ世界選手権で1600メートルリレー代表に選ばれた。日の丸を背負った先輩として「プレッシャーを感じず、せっかくつかんだ切符だから楽しんで。強い選手たちと思う存分勝負してほしい」とエールを送った。(橋本 薫、今福寛子)

(2012/03/12 22:13)

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