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【プロ野球】

星野監督は東北に白星送れず

2012年3月12日 紙面から

◆オープン戦 日本ハム3−1楽天

渋い表情で選手交代を告げる楽天の星野監督=倉敷マスカットスタジアムで

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 日本ハムの吉川は140キロ台後半の直球を武器に5イニング1失点とまずまずの内容を見せた。鵜久森が5回の同点打を含む2本の二塁打でアピール。楽天は先発枠の2番手を担う塩見が変化球主体で打ち取り、6イニング4安打1失点だった。

 強い思いが空回りしたのだろうか。東日本大震災が発生した午後2時46分に犠牲者への黙とうをささげた「3・11」。楽天は東北に白星を届けられなかった。8回に2点を勝ち越されると、打線は沈黙。昨季と変わらない展開を振り返る星野監督の声に怒りがにじんだ。

 「(震災は)思い出したくないくらいショックでしたから、今日はいい試合をしたかった。まだまだ、そういうことを分かってないチームだね」

 脳裏に記憶がよみがえっていた。練習場を求め回った日々、被災地で見た悲惨な光景−。避難所を訪問した日、涙を流して東北を熱くすると誓った指揮官はチームに強さを求める。復興の力につながると信じるからだ。しかし、この日は走塁ミスに2併殺。「ウチのは優しい。グラウンドでも優しい」。歯がゆさを感じずにいられなかった。

 もちろん、選手は闘将の思いを理解する。敗戦後は嶋や牧田らが居残り特打を繰り返した。ジッと見つめた星野監督は語る。「シーズンでどう変わってくれるか楽しみだな」。星野監督はチームが被災地に勇気を与える真の“戦闘集団”に成長することを待っている。 (川越亮太)

 

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