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白鵬、2年ぶりの春場所で“感謝星”

デイリースポーツ 3月12日(月)7時53分配信

白鵬、2年ぶりの春場所で“感謝星”
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 栃煌山を突き落としで下し、2年ぶりの大阪で白星をあげた白鵬=大阪府立体育会館(撮影・辰巳直之)
 「大相撲春場所初日」(11日、大阪府立体育会館)

 昨年は八百長問題で中止となり、2年ぶりに開幕した。大阪での本場所を待ちわびたファンで館内は満員御礼。初日は昨年の東日本大震災発生の日と重なり、日本相撲協会は、北の湖理事長(59)=元横綱北の湖=と幕内力士全員が土俵とその周りに並び、犠牲者へ1分間の黙とうをささげた。この日は、横綱白鵬(27)=宮城野=にとっても27回目の誕生日。小結栃煌山(25)=春日野=を突き落としで退け、横綱相撲で観客の期待に応えた。

 3月11日という特別な日に、横綱白鵬が伝えたかったのは感謝の思いだ。日本が危機に陥った大震災以後も相撲を取ることができ、角界は危機にひんした八百長問題を乗り越えて再び大阪で本場所を開催できる。すべては支えてくれる人がいたからだ。

 2年ぶりの大阪。「懐かしい顔ぶれを見て、感謝、感謝」との思いで土俵に上がった。結びの一番では、立ち合いで栃煌山の攻めを受け止めてから、力量の違いを見せつけた。

 冷静な対処を「勝負に勝って、相撲に負けた。ある意味、自分の目指す相撲」と説明した。尊敬する名横綱双葉山の「後の先」(ごのせん)が理想の形。後から立って先に良い体勢を築く横綱相撲でファンを満足させ、感謝の気持ちに代えるつもりだ。

 27歳の誕生日でもあるこの日を「特別な日」と言い続け、震災復興への貢献を運命と考えてきた。被災地への巡回慰問では、10カ所で土俵入りを披露。「現地に行かないと分からないことがあった。かえって勇気をもらい、勉強させてもらった」。会長を務める力士会では、募金活動などで今後も支援を続ける。

 無事に春場所が始まったことで、白鵬が背負う期待は2場所ぶりの優勝だ。「組んで良し、離れて良し。良い体勢でも、悪い体勢でも残すのが横綱相撲」。どんな苦境をも克服する横綱道をまい進することで、今度は相撲を支えてくれた人たちに力を与えたい。

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最終更新:3月12日(月)7時57分

デイリースポーツ

 

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