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仏 “人間の鎖”で脱原発訴え

3月12日 16時35分

東京電力福島第一原子力発電所の事故から1年を迎え、原子力大国・フランスの南東部では、およそ3万人が手をつないで「人間の鎖」を作り、原発依存からの脱却を訴えました。

電力の8割近くを原子力に頼り、アメリカに次ぐ58基の原子炉を抱えるフランスでは、福島第一原発の事故を受けて、脱原発の機運が高まっています。
事故から1年を迎えた11日、原子力関連施設が集中するフランス南東部の、全長およそ230キロに及ぶ国道で、脱原発を訴える人たちが一列になって手をつなぎ「人間の鎖」を作りました。
主催したNGOが設けた10か所の会場には、フランス各地のほか、ドイツやスイスなどからも参加者があり、警察によりますと、合わせて3万人余りが集まったということです。
このうち原子力発電所を抱える町、クリュアスには、子どもからお年寄りまで大勢の人が「人間の鎖」を作り、「原子力にノー」などとシュプレヒコールを上げていました。
参加した男性は「技術のある日本でも原発のリスクを避けられなかったのなら、フランスではさらに難しい」と話していました。
また、子どもとともに参加した女性は「子どもたちによい物ではなく、原発という危険なものを残そうとしていることを申し訳なく思う」と話していました。