ヨガに心をポジティブにする効果~大阪経済大の古宮教授らが研究発表

2012年1月26日 06時00分 (2012年1月26日 09時13分 更新)
ヨガをすると、人生への満足感や意欲が高まることが、大阪経済大の古宮昇教授(心理学)と長崎大の谷口弘一准教授(同)の共同研究で明らかになりました。ILCHI脳教育をベースにつくられたイルチブレインヨガの会員約70人を対象に行った学術調査で、ヨガのトレーニングによって、「意欲」「満足感」「健康感」がアップし、「孤独感」「対人不安」が減少するとの結果が示されました。この共同研究をまとめた論文は、日本カウンセリング学会の専門誌「カウンセリング研究」に掲載されました。

■ヨガ会員を調査
古宮教授らの共同研究のテーマは「ヨガの心理的効果についての調査研究」。ヨガが心に及ぼす影響を探るため、2008年1月から5月、全国のイルチブレインヨガのスタジオに新規入会した66~74人の心理的変化を測定しました。

■「人生の満足感」が高まる
調査結果によると、ヨガスタジオ入会から2か月で、「人生への意欲」「満足感」がいずれも入会した時より高くなりました。さらに、自分の体調についてどう思うかを示す「健康感」や自分への自信や自尊心を示す「自尊感情」も、大幅に改善するという結果が出ました。
一方で、人間関係についての不安を抱える「対人不安」や「孤独感」といったネガティブな感情は減少。何事も完璧にしたいという「完璧症」の兆候も改善されました。

■瞑想や呼吸法
調査対象となったヨガの会員は、週あたり約2回のレッスンを受講。1回あたりのレッスンは70分くらいで、レッスン内容は、軽いストレッチや瞑想、呼吸法、さらには、音楽にあわせて全身を自由に揺らす運動などが中心でした。

■ヨガの効果を科学的に裏付け
この共同研究をまとめた論文では、今回の調査について、「自己尊重度、人生満足度、よりよい人生へと向けた熱意が有意に向上していた一方で、対人不安と完全主義は有意に低下していた」と指摘。「ヨガ実践のポジティブな心理的効果を示唆している」と結論づけました。共同研究を行った古宮教授は「イルチブレインヨガが心理状態を改善することが、科学的研究によって明らかになりました」と話しています。

■専門家から評価
論文は、日本カウンセリング学会が発行する学術誌「カウンセリング研究」の第44巻2号(2011年6月付発行)に掲載されました。同誌は、日本のカウンセリング界で最も権威がある専門誌の一つで、掲載にあたっては、カウンセリングや心理学の専門家たちが信頼性などについて審査を行っています。

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