東日本大震災の発生から1年を迎えたのにあわせ、「東日本大震災報道写真展」(主催=三菱商事、朝日新聞、後援=在韓日本大使館公報文化院)が12日、ソウル中心部の貞洞ギャラリーで始まった。被災地の様子など約60点を展示している。20日まで開かれる。
午前10時からのオープニングセレモニーでは、主催者の三菱商事の廣田康人(ひろた・やすひと)・執行役員や朝日新聞の大西弘美・デジタル事業担当、来賓の在韓国日本大使館の武藤正敏大使やソウルジャパンクラブの小林中(ただし)理事長らがテープカットをした。
あいさつに立った三菱商事の廣田・執行役員は「震災では韓国政府はじめ、多くの企業や国民のみなさんからたくさんの支援をしていただいた」と話した。
韓国では政府が震災翌日の12日に、世界で一番乗りの救助隊を派遣したほか、韓国赤十字社や各メディアが大規模なキャンペーンを始め、史上最高額の海外義援金を送るなど、官民あげた手厚い支援を展開した。
震災1年にあたって韓国の主要メディアは特集記事や番組を掲載・放映。李明博(イ・ミョンバク)大統領は就任後、初めての寄稿を朝日新聞に送り、1年となる11日付で日本への応援とともに「未来志向」の両国関係の重要性を訴えた。
震災を風化させまいと始まった写真展は国内に続いて海外でも始まり、バンコク、ジャカルタと続いて、ソウルが3カ所目。(ソウル=箱田哲也)
一瞬にして街が消えた。自らも被災した河北新報社は、その直後から各地を丹念に取材し、皆を励まし続けた。300日間の苦闘を描く魂のドキュメント