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トランス脂肪酸“影響小さい”

3月8日 19時0分

トランス脂肪酸“影響小さい”
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とりすぎると心筋梗塞などのリスクを高めるとされる「トランス脂肪酸」について、食品安全委員会は、安全性を検討した結果、「通常の食生活では健康への影響は小さい」とする見解をまとめました。

「トランス脂肪酸」は、マーガリンや洋菓子で使うショートニングという油に比較的多い脂肪分で、WHO=世界保健機関は、とりすぎると動脈硬化や心筋梗塞のリスクを高めるとして摂取量を食事でとるエネルギーの1%未満に抑えるべきだとしています。
食品安全委員会は、日本人の食生活を基にトランス脂肪酸の安全性を2年近くにわたって検討し、8日、見解をまとめました。
この中で、摂取カロリーに占めるトランス脂肪酸の割合は日本人の平均で0.31%にとどまり、洋菓子や油分の多い食品を頻繁に食べる人を除くと、高い人でも0.61%から1%だったとして「通常の食生活では健康への影響は小さい」と結論づけています。
ただ、10代後半の女性や20代の男女では、ほかの年代より高くなる傾向があったということで、「油分が多い食事に偏っている人は注意が必要だ」としています。
また、一部のマーガリンにはトランス脂肪酸の割合が10%を超えるものがあったとして、食品メーカーに改善を求めています。
トランス脂肪酸を巡っては、去年、消費者庁がほかの栄養成分と並べて表示するよう求める指針をまとめています。