白鵬、賜杯で被災地に恩返しを…１１日・春場所初日

　大相撲春場所は１１日、大阪府立体育会館で初日を迎える。東日本大震災からちょうど１年となる１１日は横綱・白鵬（２７）＝宮城野＝にとっては２７回目の誕生日でもある。特別な日を前に、横綱は「勇気をありがとう」と被災者への思いを記した色紙をスポーツ報知に寄せた。１０日は大阪府立体育会館での土俵祭に参加した。

　八百長問題の影響で２年ぶりの開催となる春場所。貴乃花に並ぶ２２度目の優勝を狙う白鵬は「応援してくださる方々のほうが待ちに待っているでしょうから」とファンを思いやった。北の湖理事長は「本場所を迎えることは喜びもひとしお」と感慨深げに話した。

　白鵬は今まで以上に強い思いを持って場所に臨む。２年ぶりの春場所に加え、震災から１年を迎える特別な場所だからだ。昨年６月の被災地慰問巡回では１０か所で横綱土俵入りを行うなど、被災地にはたびたび足を運んできた。そのたびに声をかけてもらい「勇気をもらった」と頭を下げる。

　その時「この国のためにやっていかないといけないと強く思い知らされた。いい相撲を見せて恩返ししたい気持ちが強くなった」という。

　「勇気をありがとう」とのメッセージの通り、今場所は感謝の心を持って土俵に上がる。「被災地への思いを込めて土俵入りする」という白鵬は「（１１日は）いい日になればいい」と闘志を燃やした。応援してくれる被災者の期待に応えるためにも、賜杯は絶対に渡さない。

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