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★バリアフリー報告:071126
− セブン銀行ATMの視覚障害者音声対応ATMを試してみました −
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長谷川 貞夫
本日(11月26日)、セブン銀行で視覚障害者用のATM備え付けのインターホン(電話の受話器型)による音声ガイダンス取引きが12,700台以上の全部のATMで開始いたしました。
インターホンの受話器の音量は3段階に調節でき、高齢者の私にはとても聞きやすいものでした。
今の段階ではセブン銀行のキャッシュカードのみで利用できます。
そして、 平成20年2月12日(火)からはセブン銀行が提携している約90の銀行(ゆうちょ銀行を除く)が、さらに平成20年春には提携している信用金庫、信用組合、ろうきん、JAバンク、JFマリンバンク、証券会社もサービスを利用できます。(ニュースリリースより)
このことは、先日、
「バリアフリー報告:071120」
− セブン銀行のATMが視覚障害者用音声対応に。これで全国がほぼ統一 −
でご報告しました。
本日がその実施の初日でしたので、早速、セブンイレブン練馬駅北口店と東京駅前のセブン銀行本社のある丸の内センタービル内1階のATMで試してきました。
練馬北口店のATMの置かれたコーナーは、店内の一角にあり、左右が狭く区切られ、横から人に見られそうもなく安全に使えるように思えました。
こここでは、街角にあるATMだけ置いてある無人のATMコーナーより、コンビニ内でもあり、店員さんなどの人がいるだけずっと安心だと思えました。
ただ、私が、いろいろと音声機能を試しているので、時間がかかり、後ろに待つ方もあったりして迷惑そうなので、ここでは短時間で一応のことを確認し、すいてそうなセブン銀行本社のある丸の内センタービル1階のATMを利用することにしました。
本社のある丸の内センタービル1階には3台のATMがあり、利用している人もありましたが、3台あるので充分に時間をかけて試すことができました。
新型ATMについては、11月1日の披露と体験会である程度は見ていましたが、これまでの旧型のATMもありましたので、これと比較しながら改めて実用の場で試すことができました。
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・旧型ATMは、全体として背が高く、テンキーの付いたインターホンも左上の頭の上に近い感じで手にとるのに不便に思えました。
それでも、インターホンは今日からの音声対応にはなっていました。
・新型ATMは、テンキーの付いたインターホンも旧型よりも、約20センチぐらい低い位置となり、ほぼ顔の高さで左の手を前に伸ばして取りやすい位置になりました。
・また、新旧とも、ATMのそれぞれの適した位置に、点字で、「しへい」(紙幣)、「カード」、「レシート」などの表示がありました。
・また、左側の腰の高さに、荷物や、視覚障害者の場合は白杖を掛けられるフックがありました。
・新型ではインターホンの後面の上部に音声の大きさを調節するボタンがあり、ここを押しながら聞くことにより音の大きさを3段階にすることができました。
ボタンの下には点字で「おんりょー」と表示がありました。
以下、インターホンを取って聞こえる音声の一部の紹介です。
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【音声ガイダンス-引出し】
・いらっしゃいませ。(中略:コールセンターの案内)
インターホンによるお取引きは2、インターホンによる操作方法のご案内は3を押してください。
(2を選択した後)
・音声案内を開始します。
操作は全てインターホンのボタンで行ってください。
操作を中断される場合はアスタリスク(*)を押してください。
お取引きを開始される場合は正面にカードを入れてください。
(カード挿入後)
ご希望の番号を押してください。
お引出しは1、お預入れは2、残高照会は3、操作を中断される場合は*を押してください。
(1を選択後)
・お引出しのお取引きです。
手数料がかかる場合があります。
よろしければシャープ(#)を押してください。
お取引きを取消す場合は*を押してください。
(#を選択後)
・暗証番号を押してください。
番号を間違えた場合は*を押してください。
*を押すと入力された文字はクリアされていますので、もう一度一文字目から入れなおしてくださ
い。
*を2回連続で押すとお取引きが取消されます。
(暗証番号入力後)
・ご希望の金額を押して、最後に#を押してください。
番号を押し間違えた場合は*を押してください。
*を押すと入力された文字はクリアされていますので、もう一度一文字目から入れなおしてください。
*を2回連続で押すとお取引きが取消されます。
(金額を入力し、#を選択すると)
・ご希望の金額は○○○○円ですね。
よろしければ#を押してください。
金額が間違っている場合は*を押してください。
(#を押した後)
・お手続きをしております。
・お取引き後の残高は、○○○円です。
手数料は○○○円です。
明細表が不要な場合は*を、必要な場合は#を押してください。
(#を押した後)
・カードと明細表をお受取りください。
カードは正面から出ます。
明細表はカード出し入れ口の左から出ます。
(カード・明細表受取り後)
・続いて紙幣が出ます。
紙幣は正面手前から出ます。
・紙幣をお受取りください。
(紙幣受取り後)
・ありがとうございました。
インターホンを元の位置にお戻しください。
(「引き下ろし」の音声は以上までです。)
(参考)
・視覚障がいを持つお客さま向けATMサービスを開始 −平成20年2月12日より提携銀行にも拡大−
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今はセブン銀行のATMにおいて、セブン銀行のカードだけについて音声対応ですが、来年の2月からは、多くの提携金融機関のキャッシュカードがこのセブン銀行のATMで使えますので、視覚障害者にとって一層便利になるものと考えます。
本日からセブン銀行のATMがすべて音声化されたことで、全体のATMのバリアフリーの率が大きく前進しました。
今後、すべての金融機関のATMの音声化が標準化されることを強く希望いたします。
(2007年11月26日)
【写真】
(上から)
(1)インターホンの音声ガイダンスを聞きながらキャッシュカードを入れる。(セブン銀行本社 丸の内センタービル1階で)
(2)ATMの左側、約150センチの高さにあるインターホン。
(3)インターホンの後面の上部にある、受話音量調節ボタンと点字。
(4)インターホンの内側には、下部に電話式のテンキーがあり、「5」のボタンに凸点がついている。 (撮影/古川愛子)
・リンク
☆写真で見るセブン銀行ATMのバリアフリー(点字表示と絵文字とフック)
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