吉田弓美子　２打差３位発進　愛璃は厚木北高の２年後輩　

　▽９日、高知県・土佐ＣＣ（６２３２ヤード、パー７２）▽雨、気温８・８度、風速７・３メートル▽賞金総額８０００万円、優勝１４４０万円▽１０８選手（うちアマ４人）▽観衆１２０４人

　今季初シード選手の吉田弓美子（２４）＝イーグルポイントＧＣ＝が３バーディー、１ボギーの７０で回り、首位と２打差３位の好発進を切った。吉田は前週開幕戦Ｖを飾った斉藤愛璃（２２）＝程ヶ谷ＣＣ＝と同じ神奈川・厚木北高の２年先輩。後輩に続くプロ初優勝を目指す。首位はミセス初Ｖを狙う不動裕理（３５）の４アンダー。斉藤は７９で８０位と大きく出遅れた。

　前週、開幕戦でプロ初勝利を決めた斉藤に真っ先に駆け寄り抱きついたのは、“ユミコさん”こと吉田。この日の会見場では「先輩に憧れて私は厚木北高に入ったんです」という斉藤の言葉を人づてに聞くと「ぜ〜ったいウソですよぉ。そんなこと言われたら、涙が出ちゃう」と照れた。「愛璃の優勝、すごくうれしかった。でも悔しい気持ちのほうが大きかった」。

　かわいい後輩のシンデレラＶに気合が入った。「先週の愛璃のスコアを見て、自分のゴルフを考えた。今まではチャンスが来るまで我慢って思っていたけど、そうじゃない。自分からつかんでいこう、と」と吉田。６、７番で連続バーディーの後、１２番で１度３パットボギーを演じたが、１４番パー３でピンそば１０センチにつけるスーパーショットを披露。首位に２打差の絶好発進だ。

　「３年前はプロテスト合格、一昨年は１打の差でシード入りできなかった。去年はシード権を取れた。今年は…、優勝なんてまだ言えないけど、もうワンランク上に行きたい」という。２日目の最終組を一緒に回る首位・不動は「私が生まれて初めてサインをもらいに行った」という因縁の人。「去年のサイバーエージェントレディスで最終日最終組を回ったときは完全に“見学”でしたけど（笑）、今度は手に汗握る感じを味わってみたい」と話す。

　１１日の最終日は、自身の初Ｖで後輩に“刺激返し”する番だ。　（月橋文美）