津波で大きな被害が出た岩手県陸前高田市で行方不明者の捜索が行われ、住民の避難誘導中に3人の警察官が犠牲になった交番に勤務していて、ぎりぎりのところで助かった警察官も参加しました。
岩手県陸前高田市では、今も240人が行方不明になっています。
地元の警察官などおよそ90人が参加し、海岸線を中心に捜索を行いました。
10日の捜索には、仮設の交番で住民の相談や地域のパトロールに当たっている中村孝祐巡査(27)も参加しました。
震災当時、中村巡査がいた交番は津波で建物が水没し、最後まで中に残って無線で指揮を取っていた交番所長や、周辺で住民の避難誘導に当たっていた警察官、合わせて3人が犠牲になりました。
中村さんも避難を呼びかけている途中で津波に襲われましたが、ぎりぎりのところで近くの市役所の屋上に上って助かりました。
10日は港近くの土砂がたまっている溝を中心に、行方不明の人の手がかりを探していました。
中村さんは「当時、自分の周りで津波に襲われてまだ見つかっていない人もいると思う。一人でも多くの人を家族の元に返すという気持ちで捜索したい」と話していました。
この捜索は震災から1年になる11日も行われます。
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