「デスクトップ」で従来通りの操作
ところで、従来の「タスクバー」や「ウインドー」はどうなったのでしょうか? ご安心下さい。ちゃんと、スタート画面で「デスクトップ」を選べば、ウィンドウズ7そっくりの画面に切り替わります(画像5)。こちらの操作はほぼ従来通りです。従来のスタイルのウィンドウズ用ソフトは、この「デスクトップ」の画面上で使います。ウィンドウズ7で動作するソフトは、セキュリティーソフトやユーティリティーソフト等の一部を除き、おおよそ動作するようです。
ただし、画像5をよく見て下さい。左下にスタートボタンがありません。実は、ウィンドウズ8では「スタートメニュー」が廃止され、先ほどの「スタート画面」を使うことになったのです。
デスクトップやタスクバーにアイコンがない「ウィンドウズ用のソフト」を起動するには、先ほどと同じように、「画面左下」から「スタート画面」に戻ります(キーボードの「ウィンドウズ・キー」を押すだけでもOK)。マウスでスタート画面の余白を右クリックするか、タッチ操作で画面下の端から上になぞると、下に「すべてのアプリ」という項目が出て、画面を切り替えられます。メトロのアプリとの切り換えは「左上」。検索や設定のためのコントロールパネルの呼び出し、電源操作などには「チャーム」を使います。このように、「デスクトップ」でも、部分的には「メトロ」とつながっているのです。
それ以外の部分では、ウインドーの四隅が丸くなくなったことと、ファイルを扱う「エクスプローラー」が「オフィス2010」のようにリボンを全面的に採用した点が見た目上の大きな変化です(画像6)。
エクスプローラーのリボンは、見慣れないうちはゴチャゴチャして見えますが、多用する機能を選びやすく、従来よりファイル操作の効率は上がりそうです。ワンタッチで表示、非表示の切り替えもできます。また、アドレスバー部分に、フォルダーやコントロールパネルで「現在の一つ上の階層」に戻るための上向き矢印(↑)ボタンが追加されたのもちょっとした改善点です。コピー、移動、削除の操作も改良されています。
メトロとデスクトップをつなぐ、ちょっと面白い操作に「スナップ」があります。先ほど、画面全体を下にドラッグするとアプリを終了できると説明しましたが、ドラッグ先を左右どちらかにすると、そのアプリが画面端に細く表示され、残る領域を「デスクトップ」や別のアプリで使えるのです(画像7)。「デスクトップ」もドラッグやスナップが可能です。
1969年東京都生まれ。主に初心者向けのデジタル記事を執筆。朝日新聞土曜版beの「てくの生活入門」に寄稿する傍ら、日経BP社のウェブサイト日経PC Onlineにて「サイトーの[独断]場」を連載中。近著に「パソコンで困ったときに開く本」(朝日新聞出版)、「すごく使える!超グーグル術」(ソフトバンククリエイティブ)などがある。
1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは「電気かデータが流れるもの全般」。朝日新聞、アエラ(朝日新聞出版)、AV Watch(インプレス)などに寄稿。近著に「形なきモノを売る時代 タブレット・スマートフォンが変える勝ち組、負け組」(ビジネスファミ通)、「メイドインジャパンとiPad、どこが違う? 世界で勝てるデジタル家電」(朝日新書)がある。