連載
ニッポンの紛争地帯をゆく:知ってる? 韓国大使館への抗議で、やってはいけないこと (3/5)
[窪田順生,Business Media 誠]
「あら、知らないの? そういうのここではダメなのよ」
「これまで韓国大使館前というのは、一度に5人ずつしか立てなかったり、プラカードを出しちゃいけないとか治外法権化していました。その慣例を打ち破った画期的な抗議活動で今回で3回目になります」
おお、なんか分からないけどスゲー。ということは、これだけの人数がシュプレヒコールとかするんですね。中国大使館前抗議のみなさんも気合い入ってたけど、5人ぽっちだったからどうしても寂しいというか……。
参加者も続々と集まってきて、さあいよいよ始まるのかとビデオカメラを構えたが5分が過ぎ、10分が過ぎ。待てど暮らせど、シュプレヒコールは聞こえない。
たまりかねて、近くにいたプラカードを掲げているおばさまに声をかけた。
「あの……竹島から出ていけ的なかけ声というか、シュプレヒコールは……」
「あら、知らないの? そういうのここではダメなのよ。一言もしゃべっちゃいけな
いのよ」
ハ? しゃべっちゃいけない? どういうこと?
「おまわりさんたちから言われてるのよ。あなた記者さんでしょ、ぜひちゃんと書いてよ。ここは日本なのに言論の自由がないのよ」
プリプリと怒るおばさま。言論の自由はさておき、しゃべってはいけないとは穏やかではない。いったいどういうことなのか。再び、主催者の西村氏のところへ行き、事情を聞くことに。
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