バース氏「打ち勝て！」85年の再現デ〜ス！Ｖ祝勝会に行く！

　８５年の日本一に貢献した阪神史上最強助っ人のランディ・バース氏（５７）が９日、当時のチームメートだった和田豊新監督（４９）に熱いメッセージを送った。千葉県幕張メッセで行われている「ＦＯＯＤＥＸ　ＪＡＰＡＮ２０１２」で、ビーフジャーキーなどの商品をＰＲするために来日中。２７年ぶりの日本一へ、当時のように打ち勝つ野球と世代交代の必要性を説いた。

　傍らには２７年前の思い出の一枚が置かれていた。リーグ優勝を決めた神宮のマウンド上、こぶしを突き上げるバース氏に、ルーキー時代の和田監督が満面の笑みで駆け寄ってくる‐。史上最強の助っ人と呼ばれた男は「このころは本当にみんな若かったね」と当時を懐かしむように、静かに語り始めた。

　「とてもいいヤツ。監督としてどういうふうになるかはまだ分からないけど、人間としてはすごくいいヤツだよ」と和田監督の印象を口にしたバース氏。指揮官とは８５年から８８年までの４年間、タイガースでともにプレーした。

　「８５年は岡田さんが二塁を守って、代走や守備要員、代打として活躍していた。打つことに関しては心得ているし、ゲームもよく見ているしね」と同じ釜のメシを食った“トモダチ”にエールを送る。母国でも阪神の情報をチェックし、来日すればチームの動向を深く調べるという。新生和田阪神の特徴を知っているからこそ「８５年のように打ち勝って優勝してほしい」とシリをたたいた。

　現在は城島が一塁へ転向し、ブラゼルが左翼に挑戦中。その左翼には復活を期す金本もいる。強打者が並ぶ中軸の厚さは巨大補強を行った巨人にもひけをとらない。「ブラゼルはとてもパワフルな選手。本塁打も打てるし、ヒットも打てる。（守備で）どれくらいスピードがあるかは分からないけど、頑張ってくれると思っている」とブラゼルをキーマンに指名した。

　さらに「去年とかを見ていると、シーズン終盤に息切れすることが多い。古株が増えてきているし、若い新人の選手を使う必要があると思う」と指摘した。打ち勝つ野球に脇を支えた若手の台頭‐。ベテランと若手の融合で８５年に球団唯一の日本一を勝ち取った戦略こそが、ベストと考えている。

　「もう２７年も遠ざかっているから。（優勝祝賀会には）ぜひ参加したいし、手伝えることがあれば何でも」と語るかつての３冠王。「この栄養ドリンクも甲子園で配りたい」と“ホームラン・ショット”と記された特製ドリンクを差し入れるプランも口にした。遠く離れた海の向こうから、バース氏は和田阪神の躍進を願っている。

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