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EU 原発の新安全基準策定へ

3月9日 4時15分

EU 原発の新安全基準策定へ
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東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、EU=ヨーロッパ連合が、域内の原発を対象に行っている安全性についての検査、いわゆるストレステストについて、EUの担当閣僚は、ことし6月に結果を公表したうえで、早ければ10月にも原発の安全性を強化する新たな基準を策定する方針を明らかにしました。

これは、EUでエネルギー政策を統括するエッティンガー委員が、福島第一原発の事故から1年になるのを前に、8日、NHKのインタビューに答え明らかにしたものです。
この中でエッティンガー委員は、EUが域内にある143基の原発すべてを対象に、地震や津波、それに航空機事故など緊急事態を想定して、安全性を評価する「ストレステスト」について、ことし6月に結果を公表したうえで、この結果に基づいて、10月か11月に原発の安全性を強化する新たな基準を策定する方針を明らかにしました。
そのうえで、「加盟国の間では、ドイツなどが脱原発にかじを切った一方で、新たに原発を建設する国もあり、対応は分かれているが、原発の安全性の強化に向けて、ヨーロッパ共通の基準を作る必要があるという認識では一致している」と述べ、ヨーロッパ共通のより厳格な安全基準を目指す考えを強調しました。
エッティンガー委員は、6月初めにも日本を訪問して、細野原発事故担当大臣などと会談し、原発の安全性の強化やエネルギー政策などについて意見を交わす予定です。