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伊方原発3号機“妥当”評価

3月9日 11時30分

伊方原発3号機“妥当”評価
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原子力発電所の運転再開の判断の前提となる「ストレステスト」を審査している国の原子力安全・保安院は、愛媛県にある四国電力伊方原発3号機について「テストの方法は妥当だ」とする評価案を示しました。
保安院が「妥当」の案を示したのは、関西電力大飯原発の2基に次いで全国で2例目です。

ストレステストは、政府が原発の運転再開に向けて地元の理解を得るために導入した新たな安全評価で、これまでに16基の結果が国に提出され、実施方法が適切かどうかの審査などを受けています。
原子力安全・保安院は、9日に開いた専門家の会議で、四国電力の伊方原発3号機について「テストの方法は妥当だ」とする評価案を示しました。
テスト結果を巡っては、四国電力は、当初、地震に対して想定の1.86倍まで耐えられるとしていましたが、専門家の指摘を受けて、想定の1.5倍までと変更しています。
保安院は「福島第一原発を襲ったような地震や津波が起きても、原子炉などの燃料の損傷を防ぐための対策が取られていることを確認した」と説明しました。
専門家が「想定の1.5倍をどのように考えているのか」と質問したのに対し、保安院は「十分な余裕がある」と説明していました。
「妥当」の評価案が示されたのは、現在、原子力安全委員会が国として最終的な検証を行っている、福井県にある関西電力大飯原発の2基に次いで全国で2例目で3基目となります。
評価の案は、次回の専門家の会議で議論したあと保安院が最終的な評価をまとめ、原子力安全委員会が検証したうえで、政府が地元の理解を得てから最終的に判断することになっています。
しかし、地元自治体の多くが、運転再開に対して慎重な姿勢を示していて、政府が地元や国民にいかに説明責任を果たすのかが問われています。