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原発事故対応“議事録公表は当然”

3月8日 5時48分

原発事故対応“議事録公表は当然”
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アメリカ原子力規制委員会のトップ、ヤツコ委員長が、NHKの単独インタビューに応じ、委員会が、東京電力福島第一発電所の事故への対応を巡る、内部の議事録を公表したことについて、「当局の対応を検証する歴史的な記録だ」として、情報公開は当然だと強調したほか、今後も必要に応じて、日本への協力を続ける考えを示しました。

この中でヤツコ委員長は、委員会が先月下旬、福島第一原発事故への対応を巡る内部のやり取りを記録した、3000ページにわたる議事録を公表したことについて、「どうすれば、よりよい対応を取れたかを検証するための、歴史的に重要な記録だ」と述べ、情報公開は当然だったとの考えを強調しました。
また、事故の初期段階で、日米両国の間で情報が錯そうしたことについて、「日米間のみならず、各国当局がどのように情報共有できるようにするか、実施要綱を定めることが、今後必要だ」と述べ、事故が起きた場合に各国当局が速やかに情報共有を図るための具体策を検討することが必要だとしています。
一方、委員会が先月、アメリカではおよそ34年ぶりとなる、新たな原子炉の建設計画を承認した際、5人の委員のうちヤツコ委員長ただ1人が反対票を投じた理由については、「新しい原子炉を建設するのであれば、当然、福島の事故から学んだ教訓がすべて反映されたものでなくてはならないと考えた」と説明しました。
さらに、今後の日米間の協力については、現在、原子力の規制当局の組織の在り方についてアドバイスするスタッフを日本に派遣していることを明らかにしたほか、今後も汚染水の処理などの面で要請に応じて、協力を惜しまない考えを強調しました。