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陸山会事件:小沢元代表に禁錮3年求刑 「反省の情ない」

東京地裁に入る指定弁護士=東京都千代田区で2012年3月9日午前9時39分、竹内幹撮影
東京地裁に入る指定弁護士=東京都千代田区で2012年3月9日午前9時39分、竹内幹撮影

 資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り、政治資金規正法違反(虚偽記載)で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)に対し、検察官役の指定弁護士は9日、東京地裁(大善文男裁判長)の論告公判で禁錮3年を求刑した。指定弁護士は全面無罪を主張する元代表について「周到な準備と巧妙な工作を伴った計画的で悪質な犯行。刑事責任を回避するため不合理な否認を繰り返し、反省の情はまったくない。規範意識の鈍磨とあいまって再犯の恐れは大きい」と指弾した。

 次回19日に弁護側が最終弁論を行い、元代表が最終意見陳述をして結審する。判決は4月下旬の見通し。

 起訴状によると、小沢元代表は(1)会計責任者だった大久保隆規元秘書(50)や事務担当者だった石川知裕衆院議員(38)と共謀し、04年10月12日ごろ、4億円を陸山会に提供し、同会が同29日までに東京都世田谷区の土地購入費として約3億5200万円を支払うなどしたのに、04年分政治資金収支報告書に記載せず(2)大久保元秘書や石川議員の後任の池田光智元秘書(34)と共謀し、土地購入を05年1月7日と偽って05年分報告書に記載し--それぞれ総務相に提出したとされる。

 同法の虚偽記載・不記載の法定刑は5年以下の禁錮か100万円以下の罰金。元秘書3人の公判では検察側が大久保元秘書に禁錮3年6月、石川議員に同2年、池田元秘書に同1年を求刑。判決ではいずれも執行猶予付きの禁錮刑を言い渡され、3人は控訴した。【和田武士】

毎日新聞 2012年3月9日 15時05分(最終更新 3月9日 15時58分)

 

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