柏・工藤「やっと日の丸背負って戦える」

　待望の知らせだ。ＡＣＬのブリーラム戦から一夜明けた８日夕、遠征先のタイから帰国し、成田空港に降り立った工藤は、Ｕ−２３代表復帰の知らせに表情をほころばせた。「この年代の選手である以上、選ばれたいとは思っていた。やっと日の丸の責任感を背負って戦える」。２０１０年のアジア大会以来、約１年４カ月ぶりに招集され、決意を新たにしていた。

　柏ユース最強世代のひとりで、０８年のクラブユース選手権の得点王。翌０９年のプロ入り以来、得点した試合は１７勝１分け１ＰＫ戦負けと、約８割９分５厘の高勝率を誇る男だ。

　今のＵ−２３代表には、柏で同期のＤＦ酒井もいる。昨年５月１４日の新潟戦で決めたＪ１初得点は、酒井のアーリークロスから、自慢のスピードを生かして奪った。「酒井も分かっているし、うまく合わせられれば」。柏ホットラインが強力な武器となる。３日の富士ゼロックス杯からタイ遠征を含め、１２日間で４試合の過密日程にも、「キツイなんて言ってられない。結果に貪欲（どんよく）にやっていく」と自らの力で五輪出場を決めるつもりだ。