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原町火力、復旧前倒しへ 東通は再稼働目指す 東北電社長

 東北電力の海輪誠社長は8日、河北新報社のインタビューに応じ、電力の安定供給に向けて東日本大震災で被災した原町火力発電所(福島県南相馬市、出力計200万キロワット)の復旧を、当初予定の2013年夏ごろから12年度内に前倒しする方向で検討していることを明らかにした。運転停止が続く原発のうち東通(青森県東通村)については「一日も早い再稼働を目指したい」とあらためて強調した。

 海輪社長は太平洋側の自社火力発電所で最大出力の原町火力について「燃料に石炭を使う低コスト電源で、12年度中に復旧時期を繰り上げられないか検討している」と説明。稼働時期は「ことし夏までは難しい」として来冬に向け作業を急ぐ考え。
 昨夏の豪雨で被災した福島県内の水力発電所の早期復旧にも言及し「戦力として使うことで発電燃料コストを抑え、収支改善にもつなげたい」と述べた。
 東通原発の再稼働については「地元の理解を得ることが前提」と従来の発言を繰り返し、安全性向上に向け「政府の要求を上回る安全対策や訓練を行っている」と話した。
 女川原発(宮城県女川町、石巻市)に関しては「(震災で想定を超えた)揺れの解析や評価を進め、どう対策を打つかが重要。自主的な耐震工事も進める」と、稼働準備が整うまでなお時間を要するとの見通しを示した。
 地元首長らが中止を訴えている浪江・小高原発(福島県浪江町、南相馬市)の建設計画を撤回するかどうかは「まだ判断できない。国のエネルギー政策の議論も見極めたい。地元の首長の発言も意識していく」として明言を避けた。


2012年03月09日金曜日


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