経済波紋広がるグーグル個人情報一括管理 SNS台頭に焦り+(1/2ページ)(2012.3.8 22:02

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波紋広がるグーグル個人情報一括管理 SNS台頭に焦り

2012.3.8 22:02 (1/2ページ)グーグル

 米インターネット検索最大手グーグルが1日に始めた個人情報の収集・利用に関する新方針への懸念が収まらない。60以上のサービスから集まる情報を一元管理するものだが、個人の行動や趣味などが丸裸になる恐れが指摘されるためだ。世界中の不安をよそにグーグルが強行突破した背景には、ネット業界で勢いを増す交流サイト(SNS)、米フェイスブックへの危機感もみえる。(中村智隆)

 「いろいろな事態への心配もあるので、利用者に対して十分な情報通知やサービスを提供することが大事だ」。川端達夫総務相は2日の会見で、今後もグーグルの新方針の影響を見極めていく考えを示した。

 新方針は、検索で調べた内容や動画投稿サイト「ユーチューブ」で閲覧した履歴を他のサービスで集めた情報と合わせて一元管理するもの。これまでもサービス間の横断的情報管理はあったが、検索とユーチューブの情報はそれぞれのサービスだけで使っていた。

 狙いは利用者ニーズを的確に把握し効果的なネット広告を配信することだ。例えばグーグルで「腕時計」と検索した人に電子メール「ジーメール」で腕時計の広告を出したり、ユーチューブで関連動画をお勧めとして表示するというイメージだ。担当幹部のアルマ・ウィッテン氏は「より優れた直感的な使い勝手を提供できる」と指摘した。

 新方針の背景にはSNS台頭で収益基盤が脅かされることへの焦りもある。フェイスブックは利用者が原則実名で登録し経歴や趣味も掲載。膨大な情報を広告に活用できる。MM総研の横田英明研究部長は「フェイスブックはグーグルが独占的に得意としたネット広告に切り込んだ。その危機感が発端だ」とみる。

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