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“100万人一斉避難は不可能”

3月5日 22時15分

“100万人一斉避難は不可能”
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茨城県の橋本知事は、東海第二原子力発電所から30キロ圏内の市町村に住むおよそ100万人の避難について、茨城県内のバスをすべて動員しても、1回では24万人しか乗れず、全住民を一斉に避難させるのは不可能とする試算を初めて示しました。

これは5日に開かれた茨城県議会の代表質問で、東海第二原発での事故を想定した周辺住民の避難について橋本知事が答えたものです。
この中で、東海第二原発から30キロ圏内の市町村に住む106万人の避難についての試算結果を初めて示し、「県内にあるバスを総動員しても、1回では24万人しか乗れないため、一斉に106万人を避難させるのは不可能だ」と述べました。
この試算は、東京電力福島第一原発事故を受けて、国が、原発からおおむね30キロ圏内を対象に、避難などの地域防災計画策定を求めていることに対応して行ったものです。
マイカーでの避難は、渋滞を引き起こすため、茨城県内の路線バスや通園・通学用のバス合わせて7080台をすべて動員したと想定して試算したということです。
原発30キロ圏内の人口は、東海第二原発が全国で最も多く、橋本知事は「今後、国が原発から30キロ圏内を対象に具体的にどのような防災対策を示すのか注目したいが、避難の方法などは最も深刻な課題になる」と指摘しました。