宮崎市が古紙の回収を委託している古紙回収会社「山崎紙源センター」(本社、宮崎市)が、無許可の資源ごみ持ち去り業者から古紙を買い取っていたことが7日、分かった。市内では資源ごみの持ち去りが問題になっており、同社などは市と協力して持ち去りを監視していた。「知らずに買い取った」と説明し、謝罪したという。
市などによると、同社は昨年12月ごろまでの2カ月間、都城市内の営業所で、持ち去り業者からの古紙を受け入れた。
同社は市内7業者でつくる「宮崎地区製紙原料直納協同組合」に加盟。組合は市から年間1億1690万円の委託料を受け、市内の古紙回収を引き受けている。
市と組合加盟業者は持ち去りを防ぐため、ごみ集積所などをパトロールし、不審な車両のナンバーを記録して情報を共有。同社は買い取り伝票でそれらのナンバーを確認し、事実が発覚したという。
市は指定の置き場からの回収物を売却して歳入としており、資源ごみの持ち去りに罰則を科す条例を開会中の3月定例会に提案している。市環境業務課は「市外に持ち去るケースがよくあると聞いていたが実態が把握できていなかった。買い取り業者の側にも引き続き注意を促したい」と話している。【川上珠実】
毎日新聞 2012年3月8日 地方版