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六つ目編みの花籠
   (H19年6月20日  更改 図解追加)

 ポピュラーな六つ目花籠を作ってみましょう。文化センターの教室で、第三作目に習ったものです。一作目は四つ目の平面編み、二作目は四つ目の三角形の吊り花籠でしたが、丸みのある花籠らしいものの最初です。



六つ目籠と聞いてつい思い出しますのはその昔、私が小学校低学年の頃ですから昭和31、2年でしょうか。近所の家で鶏が飼われていました。もちろんメスです。

 鶏を飼っていると言いましても田舎ではありません。私の生家は名古屋市西区の町中でしたが、当時は草ッ原やら空き地など随所にありました。
 その鶏を移動式ケージ、平たく言えばお椀型の竹籠ですが、草地に鶏を連れて行って上からポコンと被せておくというものです。今このような風景は無いでしょうが、土の上に卵を産み落とします。幼馴染と二人でその卵を盗み、おっ母さんにひどく叱られた覚えがあります。その時の竹籠が確か六つ目で編まれていたように記憶しています。当時は竹で編んだ日用品が生活の中にいくらでもありました。

 人のところのものを盗んではイカン、とは教えられていましたが、当時の子供は飢えていましたからね。売りもののたまごさんはモミ殻のベッドに埋まり、それはそれは高価なものでした。今では考えられないことですが。
 最近、我が家の柿の木においしそうな実が成っても近所の子供たち、誰も盗って行きません。不思議です。


 本題に入ります。六つ目の編み方もいろいろな本で解説してありますが、文章だけではどうしても十分に伝わってきません。教室で実地の指導を受けるとポイントとなる部分が必ずあって、「なるほど、そう言うふうにすればいいのか、」と納得させられます。

  まずは底編みと胴の立ち上げをやってみましょう。

別図のように中心に六つ目を組み、この周りに順次ヒゴを平行に平行に組んでいきますが、ポイントはヒゴを一本差し込むにあたって、まず迎える方の交差している部分を先に組替えておいてから差し込み、その後組み直しするあたりです。

底が組めたら立上げとなりますが、出来上がりの姿は横回し竹2、3段で概ね決まってしまいます。横回し竹の締め加減が勘所です。締めなければいけないのですが、締め過ぎても胴がくびれてしまい、やり直さない限り元には戻りません。円筒形の側面が垂直に立ち上がってきたら成功です。横回しを何段にするかは好みですが、10段程で籠らしきものになります。

材料ヒゴは幅3ミリ、厚さは思ったより薄くです。立ち竹が〇〇本、横回しは段数分。


    六つ目編みの図解

数字の順にヒゴを置き、六つ目の中心を作る。

 六つ目のまわりの【2周目】
 中央の※印肌色のヒゴ1本をつまんで@を差し込む。 ・・・以後、つまんだヒゴの斜め向いている方、この場合右回りで順次ヒゴを差していく・・・


 2本目からは青のヒゴ2本をつまんでAを差し込み、赤丸印の交点を返す。(上下を組み直す。 図は組み直す前の状態。)

        以後同様に進めて、

 6本目差し込む段階では、青二重丸1カ所の交点を前もって返しておいて、最後の6本目を差し込み、赤丸青二重丸の交点を返し、更に楕円赤丸の部分も返して完了。(グリーンのヒゴを含めて3本をつまんでヒゴを差す・・・と考えても良いが、麻の葉編み、本麻の葉編み(近々掲載)・・と共通して手順を覚えるには、周回の最後、6本目は回る方向の端(この場合右端)も返しておく・・と覚えたほうが良いような気がします。

・・・・・・・・・・

以後、【3周目】は左回り、【4周目】は右回り(掬うヒゴが斜め向いている方向へ)と言うように交互に回って編み進む。

中央のつまみ上げるヒゴの本数が1本づつ増えていく。

  立上げ、胴編み

 所定の段数組み終え底編みとし、立ち上げるとき、横回し竹を1段ごとに加えていきますが、六角の頂点で、段目のみ角形が現れる。

  3段目程度で籠の形が決まるので、そのあたりは慎重に作業を進める必要があります。



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