中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > サッカー > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【サッカー】

なでしこ3発 準Vも女王の意地見せた

2012年3月8日 紙面から

◇アルガルベ杯 決勝 ドイツ4−3日本

 【ファロ(ポルトガル)原田公樹】女子サッカーの国際大会、アルガルベ・カップは7日、当地で決勝を行い、なでしこジャパンは3−4でドイツに競り負け、初優勝を逃した。なでしこは前半に連続失点で2点を先行されたが、前半35分にFW川澄奈穂美(INAC神戸)のゴールから徐々に主導権を握り始めた。終盤にはゴールを奪い合う激しい展開となったが、後半ロスタイムにも失点を許し、反撃も及ばなかった。

 1−2で迎えた後半10分、ショートコーナーからFW川澄がマイナスのクロス。これをゴール正面からFW永里がファーサイドへ流すと、MF田中が同点ゴールを突き刺した。「チームにとっても、沢さんがいないのはデメリット。沢さんの代わりじゃなくて、自分のプレーをする」と話した田中が決勝で、貴重な一撃を決めた。

 しかし、最終的に勝利の女神はほほえまなかった。PK戦にもつれ込むと思われた試合終了直前、有吉がPKを与えて2−3。なでしこは、ドイツでプレーするFW永里が起死回生の同点ゴールを決めて粘る。だが、その直後に再び失点し、3−4で敗れてしまった。

 ただ、優勝は逃したが、なでしこは力を出し切った。試合序盤、なでしこの動きは鈍かった。2日前に米国に勝って決勝へ勝ち上がったが、中1日での決戦。佐々木監督はベンチ前から、怒声を鳴らすが、なかなか目は覚めない。

 試合前日に、主将のMF宮間は「どうやれば勝てるか。その方法が分かっていたら、毎試合勝てるんですが…」と話していた。W杯準々決勝で日本に0−1で敗れたあと、若返った新生ドイツに対し、いまひとつ戦い方を絞り込めていなかったのかもしれない。慣れないボランチの位置でプレーしたがミスを連発。前線へパスを出すが、何度も相手ボールにしてしまった。

 まさかの0−2になってから、ようやくなでしこは眠りから目が覚めた。1点を追う後半開始からDF熊谷、田中、DF近賀を投入。連動したプレーで、主導権を握った直後だった。田中の同点ゴールで、ゲームを振り出しに戻した。

 「チームとして最高の結果で今大会を終わらせるために勝ちたい」と「優勝したい」と話した宮間。その夢はかなわなかったが、この大会を通じて多くのことを学び、たくさんの課題を手にした。ロンドン五輪へ向けて、大きな収穫を得た。 

  (原田公樹)

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ