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 拙稿において、街頭宣伝活動に参加していない者を民事訴訟の標的とすることが良識を欠いた行為であると述べたが、これについては少し詳しい説明が必要であろう。

 原告の京都朝鮮学園は、Y氏に対して息子の西村斉氏に対して自己の所有する自動車を街頭宣伝活動に使わせるなと請求し、民事訴訟の被告とした。これは明らかに無理筋の請求である。なぜならば家族間において自動車の貸し借りは頻繁に行われることであって、その用途についても詳しく把握していないのが通常である。そして、窃盗や銀行強盗などの刑事罰をもって制限されている行為ではなく、街頭宣伝活動という正当な行為のために自動車を用いることを制限しようとすることは、民事訴訟の請求の原因としてめちゃくちゃであると言える。拙稿をご覧になる方であれば、黒田大輔氏が提起した本件突撃裁判という無理筋の訴訟についてご存知であると思うが、京都朝鮮第一初級学校街宣名誉毀損裁判における原告のY氏に対する請求の原因は、本件突撃裁判並みの請求の原因であると言える。しかも、一般人より法律に暗い黒田大輔氏が本人訴訟で行う本件突撃裁判と異なり、多数の弁護団で協力して行われた請求の原因がこの程度のものなのである。彼らの法廷戦術から京都朝鮮学園や遠藤弁護士などをはじめとする弁護団のある思考が見えてくる。

「在日特権を許さない市民の会などの連中に対しては何をしてもいい。」

在日特権を許さない市民の会などの街頭宣伝活動を「嫌がらせ」であるとして立ち向かい、児童の学ぶ場を守るために民事訴訟を提起した京都朝鮮学園、それに呼応して集まった遠藤弁護士をはじめとする96人の弁護団であるが、このような無理筋の請求の原因で民事訴訟の被告席にY氏を引きずり出すのは、訴訟を利用した嫌がらせであると批判されてもやむを得ないであろう。彼らは、在日特権を許さない市民の会などに対する怒りや憎悪の果てに自らもまた同じダークサイドに陥ったと言えよう。しかも原告は学問を通して人間を育てる教育者であり、それを補佐するのは人権派の弁護士が終結した弁護団である。これが皮肉でなくて何が皮肉であろうか。私は、このような者にヘイトクライムに立ち向かうとか、人権を守るなどの言葉を吐いてほしくないし、教育者としても大きな疑問符がつく行為であると思う。

 本題に戻ろう。調査を進めていく中で、初回口頭弁論で被告席に座っていたY氏が西村斉氏の父親であることが明らかとなった。Y氏がエロ仙人氏であると認識していたことから、「エロ仙人氏=西村斉氏の父親」という誤報が出来上がったのである。ただ、この仮説を支えるのは、初回口頭弁論で見た被告席の人物がエロ仙人氏であったという心細いものであったことも確かである。この点に対しては掲示板などで疑問を述べる見解もちらほら見受けられていたが、平成23年5月3日にA氏より私にメールがあった。その内容は、次のとおりであった。

1 初回口頭弁論で被告人席に座っていたのはA氏の認識に照らして間違いなくエロ仙人氏であること。
2 第2回口頭弁論においてエロ仙人氏が傍聴席に座っており、在特会の人間と親しげに話をしていたこと。
3 Y氏が第一準備書面で被告席に座っていたと述べていたこと。
4 朝鮮学校の弁護団の人間が「Y氏=エロ仙人氏」であると証言したことをA氏が確認していること。

A氏のメールを現時点でで振り返ってみるとある疑念が生まれてくる。



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