米大統領選:ロムニー氏予備選連勝 共和党指名へ前進

2012年1月11日 10時27分 更新:1月11日 14時11分

ニューハンプシャー州
ニューハンプシャー州

 【マンチェスター(米ニューハンプシャー州)古本陽荘、海保真人】米大統領選(11月6日投開票)で共和党の指名候補争いの第2戦となった東部ニューハンプシャー州予備選は10日、即日開票の結果、米経済の立て直しを訴える穏健派のミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事(64)がアイオワ州党員集会(3日)に続き連勝した。実務・行政経験を武器に序盤戦の両州を制したことで、南部サウスカロライナ州の予備選(21日)への弾みを付け、指名獲得に向け大きく前進した。

 共和党の指名争いでは近年、再選出馬した現職大統領を除き、アイオワ、ニューハンプシャー両州で連勝した候補はいない。ロムニー氏は「今夜、我々は歴史を作った」と勝利宣言、民主党のオバマ大統領(50)に「時間切れだと思い知らせよう」と再選阻止を目指す姿勢を強調した。

 ニューハンプシャーはロムニー氏が知事を務めたマサチューセッツ州に隣接し、事実上の「地元」にあたる。有権者の約4割を占める無党派も予備選に投票ができるため、無党派層の動向を占う試金石でもある。資金力と組織力で他候補に勝るロムニー氏は今回の勝利により、11月の本選挙でオバマ大統領に「勝てる候補」としての地歩を固めた格好だ。

 開票速報によると、連邦政府の権限縮小による「小さな政府」の実現を主張する保守派のロン・ポール下院議員(76)が2位に付け、アイオワでの選挙戦を断念してニューハンプシャーに集中したジョン・ハンツマン前駐中国大使(51)が続いた。ポール氏は反戦姿勢がリベラルな無党派層や若者に支持され、ハンツマン氏は穏健派に照準を定める戦いで上位に食い込んだ。

 アイオワで8票差の2位となり脚光を浴びた保守派のリック・サントラム前上院議員(53)や、ニュート・ギングリッチ元下院議長(68)らは支持が広がらず低迷した。保守派の地盤である第3戦のサウスカロライナで起死回生を狙う。

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