大学入試センター:不正疑い「注意書」で警告

2012年1月11日 2時32分 更新:1月11日 7時31分

 独立行政法人「大学入試センター」は今月14、15日の大学入試センター試験で、試験中に携帯電話を手に持つなど不正行為が疑われる受験生に「注意書」を示して警告することを決めた。昨年の京都大入試で起きた携帯電話を使った不正事件を受けた措置で、詰問などで他の受験生に動揺を与えない配慮とみられる。

 センターなどによると、不正行為に厳格に対処するため、今年は事前通知する「受験上の注意」の中で新たに▽カンニング▽試験中の携帯電話、電子辞書使用▽試験中の問題用紙室外持ち出し--など9項目を不正行為と定義。1項目でも該当したら試験会場から退室を命じ、全科目無効とする。

 また、受験生が試験会場に持ち込む携帯電話など電子機器類は、各科目の試験前に試験監督者が机上に出させて電源を切らせた後、かばんの中に入れるよう指示する。

 注意書はA5判で、不正行為かどうか直ちに判断しにくいケースに使用。携帯電話を手に持つ▽試験中に携帯電話の着信音が長時間鳴る--など8項目が記され、試験監督者がいずれかに該当すると判断したら、その行為にチェックを入れて受験生の机上に置き、即時改善を促す。

 注意書はサッカーの「イエローカード」をほうふつさせるが、試験会場の責任者の一人は「出すタイミングが難しい。受験生への予防効果があればいいが」と戸惑いもみせている。【三木陽介】

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