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阿部重夫発行人ブログ「最後から2番目の真実」

FACTAleaks――対セラーテム戦争2 最初のジャブ

2010年08月29日 [leaks]

7月23日にFACTAが送った取材依頼から。まずは軽いジャブ。どういう反応かを試しました。

セラーテムテクノロジー
代表取締役社長
池田 修 様

中国事業に関する取材のお願い

平素はお世話になっております。

私ども月刊FACTAは「三歩先を読むオンリーワン情報誌」として、国内外や規模の大小を問わず、注目すべき企業の発掘・取材に力を入れています。国内経済の低迷が続く中、海外市場、とりわけ中国に代表される新興国市場の開拓が、企業の生命線を握る大きな課題となっています。しかし、すべての日本企業が新興国市場への参入に成功しているわけではありません。

そんな中、セラーテムは中国資本の導入と新事業分野(環境関連事業)での中国進出という果敢な決断により、業績をV字回復させておられます。そこで、このような決断を下した経緯、中国事業の具体的な内容と展望、パートナーとの協業の苦労話等について、池田社長に詳しくお話を伺いたく、取材をお願いする次第です。

また、子会社化した北京誠信能環科技のユ・ウエンゲ董事長にも、セラーテム傘下に入るまでの経緯や、中国の環境ビジネスの現状などについてお話を伺いたいと考えています。取材は中国、日本のどちらでも対応できます。

ご多忙中に恐縮ですが、8月3日頃までに1時間程度、お時間をいただけないでしょうか。ご検討のほど、何卒よろしくお願いします。


2010年7月23日

月刊FACTA発行人
阿部 重夫

これに対する回答は、木で鼻をくくったようなものだった。たぶん、中国サイドも取材したいという要望にびくっとしたのだ(本当はすでに取材していて正体は知っていたのだが)。アラームが鳴り、あわててフタをしようとしたのだろう。

他企業の広報担当者に告げておく。こういう回答をもらって、殺意を抱かないジャーナリストはほとんどいないだろう。本誌も徹底取材で正体を暴く闘志を燃やした。事なかれが泥沼を招く失敗例として、肝に銘じていただきたい。

月刊FACTA発行人
阿部 重夫 様

平素はお世話になっております。
先日、当社に取材のご依頼をいただき、ありがとうございました。

しかしながら、恐縮ではございますが、
当社は方針により、雑誌等の取材は御遠慮させていただいております。
誠に申し訳ございませんが、どうかご理解ご了承の程をよろしくお願いいたします。

今後の御社の御活躍と御発展を、心よりお祈りいたしております。

2010年7月26日
株式会社セーラムテクノロジー
代表取締役社長 池田 修

ご丁寧に代表者印と会社印まで押してファクスで送ってきた。

笑えるのはこの直後、8月2日の「AERA」では、どっこいしょ記事にセラーテムの社員が写真付で載っていた。お優しい朝日は受け入れるという「方針」ですかね。

そこで8月6日の決算発表会見で、彼らが腰を抜かす質問を用意した。それは次に掲載しましょう。

投稿者 阿部重夫 - 08:00| Permanent link | トラックバック (0)



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発行人 阿部重夫

編集長 阿部重夫

1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。

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