'12/3/7
備後国府跡、国史跡へ機運
府中市教委は、市中心部で発掘調査を続けている備後国府跡の国史跡指定を目指す。建物跡が多く見つかったツジ遺跡と元町東遺跡一帯の指定を念頭に、文化庁への報告書を2012年度から2年かけて作成する。機運の盛り上げを図ろうと、広島県内各地で巡回展も開く。
備後国府は奈良時代から平安時代にかけた約500年間、備後地方を統括した役所。県や市が1982年から発掘調査に取り組んできた。
これまでの調査で、府中市元町の南北120メートル、東西110メートルの区画に官庁街があったと推定されている。住宅密集地のため発掘が難しく、中心施設「政庁」は見つかっていないが、官舎など関連施設とみられる建物跡40〜50棟分を確認。奈良三彩のつぼや銅製の印鑑など、役人たちが使っていた遺物も多く見つかっている。
今年は調査開始30周年。市教委は「政庁が見つかっていないなどの難しさはあるが、史跡指定に向けて努力したい」と意気込んでいる。
また11月からは市文化センターと県立歴史博物館(福山市)、県立歴史民俗資料館(三次市)の3カ所で順次、巡回展を開催。12月9日には専門家を招いたシンポジウムも予定している。