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巨大地震の震源域 海底調査へ

3月7日 17時38分

去年3月の巨大地震がどのように起きたのかを解明しようと、8日から震源域の東北の太平洋沖で、日本とドイツの研究者による共同の海底調査が行われることになり、7日、ドイツの調査船が報道関係者に公開されました。

この調査は、海底の地形の変化を調べることで去年3月の巨大地震の発生のメカニズムを明らかにし今後の研究に役立てようと、ドイツ側の呼びかけで行われるもので、日本とドイツの地震学者や地質学者ら30人余りが参加します。
8日からおよそ1か月かけて東北の太平洋沖で調査が行われるのを前に、7日、横浜港でドイツの調査船「ゾンネ」が報道関係者に公開されました。
調査では、船の水中音波探知機を使って震源域の海底の地形を調べるとともに、水深2000メートルを超える海底については水深5000メートルまで潜れる無人潜水機を使って詳しい調査を行い、地震前のデータと比較してどのような地殻変動が起きたのかを調べます。
また、海底に地震や地殻の変化を観測する装置を新たに設置するとともに、水深2000メートルを超える海底の堆積物も採取して、地震と津波による変化を調べる予定です。
ドイツのブレーメン大学のジェラルド・ウェファー教授は「海底の地形の変化を一緒に調べ、日本がこれまで行ってきた調査をサポートしていきたい」と話していました。
また、東京大学地震研究所の望月公廣准教授は「地震で動いた範囲は非常に大きく、日本だけでの調査は難しい。今回の共同調査を災害の軽減に役立てていきたい」と話していました。