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【大リーグ】岩隈 カルチャーショック 女房役オリボと野球勘にずれ2012年3月7日 紙面から
カルチャーショックに戸惑った。マリナーズの岩隈久志投手(30)は5日、パドレスとのオープン戦に初登板し、先発で1イニングを3安打1奪三振1失点(自責点0)。“メジャー”初勝利こそマークしたものの、正捕手オリボとの野球勘の違いに四苦八苦し、暴投で失点を招いた。ただ、前回の紅白戦とは見違えるような制球力の良さを見せ、ゴロを打たせる本来の投球は取り戻した。 この日も正捕手オリボとのコミュニケーション不足は明らかだった。岩隈が野球勘の違いに翻弄(ほんろう)されたのは1回1死三塁、自らのワイルドピッチで失点を喫した場面だ。「あの時はどう理解して投げれば良かったのかわかんない」。3番アロンソへ投じた初球のカーブがショートバウンドに。ボールが後ろにそれてしまい、三塁走者の生還を許した。捕手の緩慢な守備も重なったが、判定は暴投だった。 「日本の場合は初球にカーブをポンって打たれたらもったいないというのがある。僕の中ではボールから入ってもいいという考えだった」。日本のセオリーでいけば、三塁に走者を置いた場面で緩い変化球を初球から要求されることはほとんどないという。だから、際どいコースを突いた。 メジャーではカーブを勝負球として要求されることがある。その打席でもカウント2−2からカーブを再び指示された。「初球の入り方や僕の持っている球種の順番だとか、捕手の考え方をもう少し話し合いたい」と両者の考えの違いをすり寄せる作業が必要だとあらためて実感した。 1イニング3安打1失点の内容自体には充実感を漂わせた。失点後は3連打で満塁のピンチに陥ったが、6番コッツェーをフォークで空振り三振に仕留めると、続くダーネルも一飛に打ち取った。 「すごくいい緊張感を持ってマウンドに上がれた。腕もしっかり振って、攻めて投げることができた。真っすぐも前回よりよかった」 2009年の第2回WBCでも披露した打たせて取る本来の投球が見られ、ウィリス投手コーチも「良くなっている。きっちりゴロを打たせていた」と評価。途中でマウンドに向かった際には「ゴロウタセロ」と覚えたての日本語で岩隈をもり立てたという。 次回のオープン戦登板は3月10日のドジャース戦。4回をめどに60球程度を予定している。中4日の調整、メジャー捕手との野球勘の違い−。さまざまな日米の違いに対処しながら、岩隈は長いシーズンへ向け、着々と準備を進める。(穐村賢) PR情報
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