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2ちゃんねる 元管理人宅など捜索

3月7日 13時3分

2ちゃんねる 元管理人宅など捜索
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インターネットの掲示板「2ちゃんねる」で違法薬物を密売する書き込みをしたとして男が逮捕された事件に関連して、警視庁は、関係先として「2ちゃんねる」を開設した元管理人の自宅や関係する会社事務所などおよそ10か所を捜索していたことが分かりました。

インターネットの掲示板「2ちゃんねる」で、去年5月、覚醒剤を密売する書き込みをしたなどとして、54歳の無職の男が、薬物の購入をあおる行為を禁じた麻薬特例法違反などの疑いで逮捕・起訴されました。
警視庁は、この事件に関連して書き込みを削除するよう要請しましたが、放置されたということです。
このため、警視庁は、掲示板の管理の実態を解明するため、関係先として「2ちゃんねる」の開設者で元管理人の男性の東京都内の自宅のほか、札幌市や東京・渋谷の関係する会社の事務所などおよそ10か所を捜索していたことが分かりました。
捜索は外部からの通報や要請を基に、記事を削除する、「削除人」と呼ばれる数人も対象になったということです。
「2ちゃんねる」は、13年前に開設された国内最大級のインターネットの掲示板で、さまざまなテーマについて意見を自由に書き込めるため人気を集める一方で、その匿名性から犯罪に悪用されるケースが問題視されていました。
インターネット上の掲示板の違法な書き込みを放置したとして、警察が捜査に乗り出すのは異例です。
インターネットに関する事件や法律問題に詳しい弁護士の岡村久道さんは「今回の違法薬物に関する書き込みの問題では、削除が繰り返し要請されていたにもかかわらず、野放しにしていたということなので、書き込んだ本人だけでなく、管理側が捜査の対象となったことはやむをえないのではないか」と話しています。
そのうえで、「管理側の責任まで問う捜査は、今回のような違法な薬物の取り引きや児童ポルノなどに関する書き込みで、さらに削除の要請に応じないなど悪質なケースに限られるべきだ。表現の自由も重要であり、捜査には慎重な対応が求められる」と指摘しています。

2ちゃんねるとは

「2ちゃんねる」は、平成11年に開設された国内で最も規模が大きいインターネットの掲示板です。
匿名で記事を書き込むことができるのが特徴で、政治や経済、人生相談や趣味などさまざまなテーマで多くの記事が書き込まれています。
一方で、匿名性を悪用して、著名人や特定の企業などに対する誹謗中傷や、犯行予告などが書かれたこともあったほか、違法な取り引きなどにも悪用されることが問題になっていました。
関係者によりますと、「2ちゃんねる」には、外部からの通報や要請をもとに、記事を削除する「削除人」と呼ばれる複数の担当者がいて、インターネットを通じて寄せられる削除の要請や通報に対応しているということです。
また、2ちゃんねるの管理人だった男性は、3年前にシンガポールの会社に2ちゃんねるの管理権を譲渡したと発表していました。