九州電力は6日、液化天然ガス(LNG)火力の新小倉発電所4号機(北九州市小倉北区、出力60万キロワット)が、蒸気タービンの異常で午後2時すぎに緊急停止したと発表した。同機は昨年8月にもタービンの異常で停止しており、関連を調べる。復旧まで1カ月程度かかる可能性があるという。
4号機の緊急停止に伴い、同日の供給力は1397万キロワットに低下したが、ピーク需要は1163万キロワットと余力が200万キロワット以上あった。寒さが緩んでいるため、今月中に復旧できなくても電力需給に問題ないとしている。
昨年8月の停止は、タービンに油を送るポンプを固定する軸が折れていたことが原因。新品に取り換えて運転していた。今回もタービンの回転数は通常通りだったため、前回と同じ異常だった可能性が高いという。
同4号機は原発停止の代替運転が続き、本年度の稼働率は例年より20%程度高い約60%。1979年運転開始と古く、九電火力発電本部は「経年劣化の要因もありうる」としており、点検回数を増やして対応する。
国に報告義務のある火力発電所の異常停止は本年度4件目で、2001年度の6件に次ぐ水準。
=2012/03/07付 西日本新聞朝刊=