二宮: まだ五輪出場権を獲得していないとはいえ、もう本番までは半年を切っています。全日本女子は84年のロサンゼルス五輪以降、メダルから遠ざかっています。五輪の表彰台を狙うために必要なポイントは?
吉原: 重要なのはサーブですね。公式球が変わって、ボールがものすごく軽くなりました。ボールの変化も大きい。だから、サーブの出来不出来が今まで以上に大きなウエイトを占めるようになりました。サーブが甘いチームは負けると言っても言い過ぎではありません。
二宮: 確かにサーブミスから自滅するケースが少なくないですね。
吉原: サーブで崩して相手のリズムにさせないことが求められます。もちろん、前提としてサーブは100%成功させる。その上でいかに狙ったところで打てるかが大切です。
二宮: ボール表面の縫製も変わりましたね。従来のものとは空気抵抗が違うのでは?
吉原: はい。どんなサーブが一番、変化して効果的か、データをとって実験するとジャンプフローターという結論になりました。だから、最近は女子もジャンプフローターがサーブの主流になっています。
ピーキングが大事
二宮: 五輪では予選リーグと決勝トーナメントがありますから、最後まで勝ち抜くためにはコンディション調整も大切です。
吉原: そうですね。予選から決勝までは約2週間。その時期にピークを合わせ、コンディションを常にいい状態に維持しないといけない。これは普段から個々人がそういう訓練をしておく必要があるでしょう。
二宮: 栄養面も大事になりますが、選手村の食事はいかがですか?
吉原: バイキング形式で好きなものを食べられます。皆、試合前なので食べるものには気を遣っていますから、毎日、似たようなメニューが続いて飽きてしまう。だからチームでご飯やみそ汁を持っていって工夫していました。
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