二宮: 今回は全日本のキャプテンも務めた吉原知子さんをお招きしました。前回のゲスト、ボクシングの内藤大助さんも吉原さんと同じく北海道出身。ファストフードのお店が近くになく、牛丼を初めて食べたのは上京してからだと話していました。吉原さんは?
吉原: 私も東京に出てきてからです。実家が農家だったこともあり、基本的に食事は母の手づくりでしたから、外で食べること自体が少なかった。だから最初にファストフードのお店に行った時は感動しましたね。こんな、あっという間に食事が出てくるんだと。
二宮: 牛丼初体験の感想は?
吉原: おいしかったです。まだ18歳、19歳の食べ盛りの時期だったので、大盛りのつゆだくにしてもらっても「これだけ?」と量が少なく感じました(笑)。
二宮: 選手同士で食べに行ったことは?
吉原: ありましたよ。やはり時間がない時に手軽に食べられるというのはありがたいですよね。
毎朝、体重をチェック
二宮: バレーボールはボクシングのように体重制限がないとはいえ、アスリートである以上、ある程度のラインはキープしないといけない。ウエイトコントロールには相当、気を使っていたのでは?
吉原: はい。日立に入部して山田(重雄)先生が監督をされていた頃は毎朝、体重を量っていました。体重が増えすぎても、痩せすぎても良くない。常にベストの体重に近づけるように言われましたね。あまりにも体重が増えた選手は、山田先生から「横綱!」って呼ばれていましたよ(笑)。
二宮: 横綱ですか(笑)。細身の吉原さんはもっとウエイトがあっても良かったように感じました。
吉原: ええ。私の場合は、頑張って食べて体重を増やさなくてはいけない立場でした。アタッカーとしては体重が増えたほうがスパイクの威力が増します。反面、ヒザなどに負担がかかり、ケガの可能性も高まる。体に負担がかからず、ジャンプ力も落ちないレベルで、体重はある程度あったほうがいい。
二宮: その点、大柄でパワーがある外国の選手は有利ですね。
吉原: はい。キューバやブラジルの選手は筋肉質だから、スパイクが強くて重い。しかも打点が高いので止めるのは大変でした。ブロックしても手が痛かったですよ(苦笑)。
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