しずちゃん、楽屋でシャドー！山ちゃん“苦労秘話”披露

　女子アマチュアボクシングの世界選手権（５月・中国）でロンドン五輪の出場枠獲得に挑む、ミドル級日本代表のしずちゃんこと山崎静代（３３）＝よしもとクリエイティブエージェンシー＝が５日、お笑いコンビ「南海キャンディーズ」の相方、山里亮太（３４）と都内のイベントに参加した。公の場にコンビで登場するのは吉本の演芸場を除き昨秋以来、約５か月ぶり。山ちゃんは、五輪にかける相方の知られざる楽屋の“苦労秘話”を初めて明かした。

　久々に公の場で顔をそろえた２人だが、注目の的は、いまや五輪代表候補になってしまったしずちゃん。山ちゃんは「何なの？　拍手が完全に壮行会のトーンになってる…」と目を泳がせた。

　「落ちないキャップ」機能が初採用されたミネラルウオーターのＰＲにゲスト参加した。しずちゃんが「日本代表に落ちない祈願」として、山ちゃんは「オチない芸人代表」としての起用だ。演芸場以外で２人そろっての仕事は昨年１０月２７日のゲームソフトのＰＲイベント以来だ。しずちゃんは「解散記者会見かと思った」と笑いを誘った。

　練習の合間を縫って芸能活動を続けるという、これまでとは逆転した環境。この日も東京・北区の味の素トレセンでアマチュア選手らに交じって練習。それが終わってからの仕事となった。コンビ結成１０年目。「ふだんは劇場でしか顔を合わせなくなった」と山ちゃん。演芸場ではしずちゃんが、移動中の車内で筋トレをし、出番までの数十分の合間を見てはロードワークに励んでいることを明かした。「今日も楽屋のドアを開けたら大きな鏡の前でシャドーをしていたもんね」

　９日から日本代表合宿に入り、１８日にアジア選手権（モンゴル）、５月には五輪出場枠のかかる世界選手権（中国）が控える。しずちゃんは「ベスト８から落ちないように頑張ります」と意気込んだ。相方がボクシングに集中するほど仕事が減少するという山ちゃんは「１分１秒を惜しんで、前に進むために頑張ってる。頑張るしずちゃんにキャップのようにしがみついて、解散されないように頑張ります」。そんな献身的な相方へのお礼も忘れない。１０００本の商品を贈られたしずちゃんは「はい、１本、あげる」とにっこりほほ笑んだ。

　◆トレーナー復帰　〇…心強い師匠もカムバックする。２月中旬に皮膚がんの手術を受け都内の病院に入院中の梅津正彦トレーナー（４３）が今週中にも退院し、今月のアジア選手権に個人トレーナーとして帯同することが判明した。この間はヨネクラジムの元日本スーパーライト級王座挑戦の飯田幸司トレーナーがしずちゃんを指導。毎日連絡を取り合い、練習メニューの確認や指示を仰いでいた。

　◆しずちゃん、五輪への道
　▽世界選手権　ロンドン五輪女子ボクシングの出場枠は１階級１２人ずつ合計３６人。５月の世界選手権８強入りで出場枠を獲得できる。２７人が参加した前回大会では、８強の目安は２勝だった。しかし、前後の階級から出場する選手も多く、３０〜４０人が参加しての激戦が予想される。
　▽負けたら…　各階級の残り４枠のうち１枠は開催国の英国。残り３枠を各大陸枠として、各国・地域に振り分ける。日本連盟によると、大陸枠はアジア選手権（１８日開幕、モンゴル）の結果が反映される可能性はないという。

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