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'12/3/6

広大本部跡から基準6倍の鉛



 広島市は5日、広島大本部跡地である中区東千田町の東千田公園内の土壌から、土壌汚染対策法の基準値の最大6倍となる鉛を検出したと発表した。検出地点を柵で囲うなどし立ち入り禁止にした。

 公園となった区画に隣接し、マンション用地などとして売却された区画から2005年以降、法定基準値を超す鉛や水銀などの有害物質が検出された。これを受け、公園を管理する市が11年3月から調査。3ヘクタールの公園を約300区画(1区画約100平方メートル)に分けて調べた。

 検出地点は被爆建物として残る旧理学部1号館北側の広場部分に1カ所、西側の歩道沿いに2カ所の計3カ所。北側は地中0・6〜1・1メートルの深さで基準値の3倍、西側2カ所はいずれも0・5メートル以内の深さで、1カ所は6倍、もう1カ所は2・4倍だった。

 地下水からは水銀や鉛などの有害物質は全300区画で検出されなかったか、基準値を下回った。

 北側は既に土で覆われ、西側2カ所は市が柵で囲って立ち入り禁止にした。市は「公園の利用者が直接触れる可能性は低く、安全は確保できている」とする。12年度、2カ所で土の入れ替えなどの対策を講じる。マンション用地などでは開発事業者が土壌を撤去している。

【写真説明】基準値を超える鉛が検出され、立ち入り禁止となっている東千田公園の一角




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