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'12/3/6

残ったブランド店の争奪過熱




 4日閉店した百貨店の天満屋八丁堀店(広島市中区)にあった海外高級ブランド店をめぐり、近隣の3百貨店が争奪戦を繰り広げている。3店にとっては有名店を一気に誘致できる機会。綱引きが過熱している。

 「このようなチャンスはめったにない」。関係者は本音を明かす。高級ブランド店は「百貨店の華」だが通常、誘致は容易ではない。綱引きは、昨秋の閉店発表直後から本格化したという。

 各店が秋波を送るのは、広島地区には天満屋にしかなかった5ブランド。2004年、天満屋がてこ入れのために相次ぎ誘致し話題となった。

 すでにグッチは福屋へ移転の見通し。広島駅前店に近く革製品の店が入る。来春、八丁堀本店に本格店の出店が見込まれる。そごう広島店は、かつて天満屋に引き抜かれた経緯のあるプラダの再誘致に成功した。

 広島三越を加えた3百貨店は、ブルガリなど残る3ブランドに関心を示す。ある幹部は「ブランド側の出方もうかがっている状態」。3ブランドの各日本法人は「広島市内に出店したいが、場所は未定」とする。

 閉店前に天満屋八丁堀店を訪れた佐伯区の主婦大元陽子さん(40)は「高級ブランド店が減ったら街の華やかさが消える。どこかにぜひ残ってほしい」と要望する。

【写真説明】海外の高級ブランド店が入っていた旧天満屋八丁堀店




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