農家のコメの作付けに向けて、福島県二本松市で、5日夜、水田から放射性物質を取り除く除染についての説明会が開かれ、市側は、今月中旬から除染を始め、早ければ来月から始まる作付けまでに終わらせる方針を明らかにしました。
国は、去年のコメから一定の濃度の放射性セシウムが検出された福島県の地域については、ことしの作付けを認める条件として、水田の除染を求めています。
説明会は、二本松市が5日夜から地区ごとに順次始めたもので、このうち市役所の会場には、農家およそ80人が出席しました。
この中で、市の担当者は、放射性物質を吸着する物質をまいたうえで、土を掘り返すなどの方法で今月中旬から除染を始め、早ければ来月から始まる作付けまでに終わらせる方針を明らかにしました。
出席した農家からは、土を掘り返すと水田が荒れてコメの生育が悪くなったり、農作業に支障が出たりするのが心配だという意見や、除染の効果がどの程度見込まれるのかという質問が相次ぎ、会合は予定の倍の2時間にわたって行われました。
60歳の農家の男性は「除染にどのくらい効果があるか分からないが、とにかくやってみるしかない」と話していました。
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