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“2時間半後に最大津波”解明

3月5日 5時50分

“2時間半後に最大津波”解明
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東日本大震災が起きてから2時間半余りたって、最も大きな津波が襲い、多くの犠牲者が出た千葉県旭市で、当時の大津波は沖合で複数の津波が重なり合ったうえ、海底の地形も影響して局所的に高くなったとみられることが分かりました。
専門家は、津波警報が解除されるまでは、避難を続けることが重要だと指摘しています。

千葉県旭市は、地震発生から2時間半余りたって最も大きな7.6メートルの津波に襲われ、避難所から自宅に戻って巻き込まれた人を含めて13人が死亡、2人が行方不明になりました。
千葉県は、専門家とともにさまざまなデータや沿岸の地形からシミュレーションして当時の津波を再現しました。
その結果、房総半島にぶつかって北に押し戻された津波と、その後、北からきた別の津波が、地震からおよそ2時間半後に旭市の沖で重なり、より大きな津波になっていました。
この津波が旭市の沖に30キロにわたって張り出した浅瀬に乗り上げるうちに、さらに高さを増して沿岸を襲ったとみられています。
津波に詳しい東京大学地震研究所の都司嘉宣准教授は「沿岸や海底の地形などさまざまな原因が重なって、あとからきた津波の方が高くなったケースと言える。津波警報を解除する時期は、気象庁がさまざまなデータをもとに慎重に判断しているので、警報などが出ている間は高い場所にとどまり続けることが重要だ」と指摘しています。