事件【放射能漏れ】東電株主42人、歴代役員に5・5兆円賠償求め提訴2012.3.5 22:53

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【放射能漏れ】
東電株主42人、歴代役員に5・5兆円賠償求め提訴

2012.3.5 22:53 放射能漏れ

 東京電力の福島第1原発の事故で、経営陣が地震や津波への安全対策を怠り巨額の損失を生じさせたとして、同社の株主42人が5日、勝俣恒久会長(71)ら歴代の役員計27人を相手取り、計約5兆5千億円を東電に賠償するよう求める訴えを東京地裁に起こした。

 原告団によると、国内の民事訴訟で過去最高の請求額という。

 提訴した株主は「脱原発」活動を行う市民団体の会員ら。株主側は訴状で、(1)文部科学省が平成14年、三陸沖から房総沖にかけ、マグニチュード8クラスの地震が起こりうるとの見解を公表した(2)東電が20年、社内の試算で「明治三陸沖地震(明治29年)レベルの地震が福島県沖で起きた場合、第1原発に最高15・7メートルの津波が到達する」と予測していた-と指摘。

 「事故は想定外ではなく、経営陣が適切な津波対策を怠った」などと主張している。

 株主側は昨年11月、東電の監査役に対し、歴代の経営陣について訴訟を起こすよう求めたが、東電側は今年1月、「法令違反などの責任は認められない」として、提訴しない方針を株主側に通知していた。

 原告団は5日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、「事故から1年たつが、東電は一切企業責任を取っていない」と強調。「『重大な事故を起こせば、役員個人の責任が追及される』と認識させることで、原発再稼働の阻止につなげたい」と話した。

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