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2011/07/22 10:19

業界マップ ベンダーの勢力と市場がひとめでわかる

DB市場 (2011年7月)

 データベース(DB)ソフトは、必ずといっていいほど、基幹系をはじめとするITシステムに組み込まれている。それゆえに大きな伸びは期待できない状況にある。そんな成熟市場のDBだが、活路となるのは膨大なデータを分析して意思決定に活用する情報活用の分野だ。メーカー各社はデータウェアハウス専用で、大量のデータを高速処理できるDBアプライアンスを戦略的投資分野として拡販を進める。

DB市場は成熟期に

 2010年のリレーショナルデータベース(RDB)の市場は対前年で2.3%の微増だった。調査会社ガートナー ジャパンのリサーチ部門アプリケーションズマネージング バイスプレジデント・堀内秀明氏によると、「基幹系をはじめ、ITシステムには必ず組み込まれている部品であり、成熟市場だけに、企業のIT予算の影響を受けやすい」とのこと。

国内RDBMS市場規模推移(ソフトウェア売上総額)


 一方で新しい動きとして、データ量の爆発的な増加に対応して高速処理を実現するために、ハードとソフトを一体化して提供するDBアプライアンスや、メモリ上にエンジンとデータの展開を行うインメモリ型のDB製品が注目されているインメモリ型のDBはビジネス・アプリケーションで、SAPジャパンが「HANA」という製品を昨年から提供している。インメモリ・カラムストア型により、同じく大量データの高速処理を低コストに実現する。「SAPで実績が出てくれば、インメモリ・カラムストア型を導入する動きは加速するだろう」(堀内氏)とみている。

「Oracle Database」と「SQL Server」が勢力を二分

 メーカーシェアは過去5年間、1位日本オラクル、2位日本マイクロソフト、3位日本IBM、4位日立製作所、5位富士通という順位に変動はないようだ。RDBMS(リレーショナルデータベースを管理するソフト)の主要製品は「Oracle Database」=オラクル、「DB2」=IBM、「Microsoft SQL Server」=マイクロソフト、「HiRDB」=日立製作所、「Symfoware」=富士通など。

国内RDBMSベンダー別マーケット・シェア(ソフトウェア売上総額)


 ガートナーのデータは、新規ライセンス、メンテナンス売上高とそのメーカーが販売している複数のDB製品を含む。マイクロソフトが参考にしている台数別、導入サイト数で調査したテクノシステムリサーチのデータ(09年)によると、マイクロソフトが46.1%、32.6%がオラクルの順になり、切り口によっては順位の変動がある。OSSでは「MySQL」と「PostgreSQL」が有名だ。「MySQL」は、ウェブサービス関連を中心に利用されている。「PostgreSQL」は基幹系まではいかないにしろ、ミッションクリティカルなシステムでの採用が増えている。

★詳細な解説記事
<Industry Chart 業界の今を俯瞰する>DB市場 業務システム向けは飽和状態に 分析系に活路あり の全文を読む

※本記事は、週刊BCN 2011年7月18日付 vol.1391より一部抜粋したものです。会員登録していただくと、オリジナルの記事全文をお読みいただけます。会員登録はこちら(無料)。

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