禁煙や運動など健康によいとされる5つの習慣を1つ生活に取り入れると、がんになるリスクがそれぞれ10%前後下がることが国立がん研究センターの調査で分かりました。
国立がん研究センターは、全国の45歳から74歳の男女およそ8万人に生活習慣などを尋ね、その後、7年間にわたって追跡調査を行いました。
そして、▽禁煙をしているか、▽お酒を控えているか、▽塩辛い物を控えているか、▽運動をしているか、それに▽適正な体格を維持しているか、という健康によいとされる5つの習慣があるかどうかで、がんになった割合に違いが出るか分析しました。
その結果、こうした習慣が多いほど、がんになるリスクが下がり、5つとも実践している場合、1つ以下のグループに比べ、男性で0.57倍、女性で0.63倍にリスクが低下していました。
どれか1つの習慣を生活に取り入れた場合は、がんになるリスクはそれぞれ男性で14%、女性で9%低下する計算だということです。
分析に当たった国立がん研究センター予防研究部の笹月静室長は「分かっていてもなかなか変えられないのが習慣だが、5つのうち1つでも変えられれば、がんのリスクは確実に低下する。どの年代の人も今からでも遅くないので、諦めず、生活を見直してみてほしい」と話しています。
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