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ロシア大統領選 プーチン氏当選

3月5日 9時41分

ロシア大統領選 プーチン氏当選
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4日に投票が行われたロシア大統領選挙では、これまでの開票の結果、プーチン首相が、投票総数の過半数の票を獲得して当選を決め、大統領に復帰してさらに6年間、ロシアのかじ取りを担うことになりました。

プーチン氏の当選決まる

ロシアの大統領選挙は開票作業が進んでおり、選挙管理委員会によりますと、開票率が86.8%の時点で、プーチン氏が64.8%の得票率で、投票総数の半数を上回り、当選を決めました。
これに先だってプーチン氏は、日本時間の5日未明、クレムリン近くの広場に集まった10万人余りの支持者を前に、メドベージェフ大統領とともに演壇に立ち、「われわれは開かれた公正な戦いで勝利した。偉大なロシアのために支持してくれた人たちに感謝したい」と涙を見せながら、勝利を宣言しました。

プーチン氏とは

プーチン氏は59歳。
ロシア第2の都市・サンクトペテルブルクの出身で、ソビエト時代、情報機関のKGB=国家保安委員会の要員として、旧東ドイツでの活動に従事しました。
1999年には、当時のエリツィン大統領によって首相に任命され、南部チェチェン共和国を拠点としたイスラム武装勢力に対する軍事作戦を指揮し、国民の支持を集めました。
この年の暮れに、突然、辞任を表明したエリツィン大統領の後継者に指名され、翌2000年3月の大統領選挙で初当選しました。
そして、「強いロシアの復活」を掲げて、ソビエト崩壊後の混乱した政治と経済の立て直しを図り、ロシアの国益を前面に押し出した外交を進めました。
一方、対立した新興財閥の徹底的な取締りや、主要メディアへの締めつけは、欧米諸国から強権的との批判を受けました。
前回2008年の選挙では、憲法によって3期連続で大統領を務めることが禁じられているため、側近のメドベージェフ氏を後継者に指名して、みずからは首相に就任しました。
今回の選挙に向けて去年9月に開かれた与党の党大会で、メドベージェフ大統領とポストを交換する形で、大統領復帰を目指すことを宣言。
この立候補表明が、権力のたらい回しで国民不在の決定と受け止められ、さらに12月の下院選挙での政権側による不正疑惑をきっかけに、プーチン氏への批判がこれまでになく広がりました。
しかし、選挙戦では、国の安定をもたらしたと実績をアピールし、ほかに有力な候補者がいなかったこともあり、選挙直前で支持を回復させて当選につなげました。