福島第1原発事故で、東京電力の株主42人が5日、現・旧経営陣27人に計約5兆5千億円を会社に賠償するよう求める株主代表訴訟を東京地裁に起こした。株主側の弁護士によると、実際に審理が開始されれば国内の民事訴訟では過去最高の請求額になるという。
福島第1原発事故で、東京電力に対し株主代表訴訟を起こし、横断幕を手に東京地裁に向かう原告ら=5日午後、東京・霞が関
株主側は、東電が2008年、マグニチュード(M)8・3の地震が福島県沖で起きれば福島第1原発に襲来する津波が最高15・7メートルに及ぶと試算したのに、歴代経営陣が防波堤のかさ上げなどの安全対策を怠ったため事故が起き、巨額の損害が出たと主張。勝訴して賠償金が得られれば、原発事故の被害者救済に充てるよう東電に求める。(共同)
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