※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

チベット女性 抗議の焼身自殺

3月5日 5時50分

チベット女性 抗議の焼身自殺
K10034771711_1203050911_1203050914

中国政府の弾圧に抗議するチベット族の焼身自殺が相次いでいる内陸部の四川省で、4日、32歳の女性がみずからに火をつけ焼身自殺したと、イギリスにある人権団体が発表しました。

イギリスにある人権団体「フリー・チベット」が現地からの情報として発表したところによりますと、4日、四川省のアバ・チベット族チャン族自治州のアバ県で、32歳の女性が派出所の前で焼身自殺したということです。
女性は4人の子どもを持つ母親で、みずからに火をつけたあと、チベットの自由と、チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世の帰還を求めるスローガンを叫んだということです。
チベット族が多く暮らす内陸部の四川省や青海省では、チベット族の焼身自殺が相次いでいて、いずれも中国政府の弾圧で宗教活動が厳しく制限されていることや、固有の文化が失われつつあることへの抗議行動とみられています。
中国では5日から全人代=全国人民代表大会が始まり、この中ではチベットの民族政策を巡っても議論が行われるものとみられますが、中国政府はことし秋の共産党大会を控えて国内の安定が最優先だとして、愛国教育などの宣伝工作を強化するほか、チベット族が多く暮らす地域の経済的な振興策をアピールし、反発をかわしたい構えです。