海陽中等教育学校の1期生の卒業式には、トヨタ自動車の豊田章一郎名誉会長ら中部財界幹部が列席した=4日午前11時20分、愛知県蒲郡市、福留庸友撮影 |
「日本のリーダー育成」を掲げて2006年に開校した中高一貫校「海陽中等教育学校」(愛知県蒲郡市)で4日、1期生の卒業式があった。トヨタ自動車など中部財界のトップも参加する中で、卒業生101人が卒業証書を受け取り、6年間の寮生活を終えた。
同校はトヨタやJR東海、中部電力など約80社が計約200億円を寄付して設立した。学校法人海陽学園の理事長を務める豊田章一郎・トヨタ名誉会長は「グローバルな競争が厳しくなる中、日本の明るい未来を開く中核のリーダーとして活躍してほしい」と語った。副理事長席には葛西敬之・JR東海会長、川口文夫・中部電力相談役も並んだ。
卒業生総代の森岡慧君(18)は、国立大学医学部の合格発表を待つ。将来は世界に通用する外科医になるのが夢だ。寮では音楽祭や登山などの行事が多く、「伝統をゼロからつくり、学園を引っ張る達成感を得た」と振り返る。「僕たち1期生は、本当にリーダーになれるのか世の中から試されている。ピンチでも信念を突き通せるリーダーになりたい」