二次元のツンデレキャラが男性に人気な理由

      [2012/03/04]

     最近、人気のアニメやマンガには、ツンデレキャラが登場することが多いですよね。例えばアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』のハルヒ、『ゼロの使い魔』のルイズなど。このようなヒロインに萌えた~というファンも多いのでは。そこで今回は、なぜ男性はツンデレキャラにひかれるのか、心理学者であり、自宅には漫画部屋を持つほどアニメ・マンガカルチャーにも詳しい内藤誼人(ないとうよしひと)先生に、その心理を分析してもらいました。

    ギャップに人はだまされる

    「男性にツンデレキャラが人気な理由、それは心理学的に見ると、『ゲイン・ロス効果』によるものだと説明することができます。イリノイ大学のジェラルド・クロアは、被験者338名(大学生)にAさんとBさんが会話をしているビデオを見せ、Aさんを評価させるという実験を行いました。ビデオには4つの種類があり、AさんにはBさんにそれぞれ違う態度で接してもらっています。

    1.AさんはBさんに最初はあたたかく接する→後半もあたたかく接する
    2.AさんはBさんに最初はあたたかく接する→後半は冷たく接する
    3.AさんはBさんに最初は冷たく接する→後半はあたたかく接する
    4.AさんはBさんに最初は冷たく接する→後半も冷たく接する

     普通に考えれば、最初から最後までずっと優しい態度を見せていた1番が、良い評価をされると思いますよね。しかし、被験者たちが1番高く評価したのは3番。まさにAさんがBさんにツンデレの態度をとったときだったのです。これを『ゲイン・ロス効果』と言います。人間は、ずっと自分に優しくしてくれた人よりも、最初は自分に冷たいと思っていた人が優しくしてくれた場合の方が、よりうれしく感じる傾向にあるのです。人間は普段の言動より、プラスの変化や成長を感じれば感じるほど、非常に気持ちよく感じるのです」(内藤先生)

     なるほど! 確かに最初嫌な人でもプラスのギャップがあると、ちょっと良い人に見えてきますよね。これは男性だけでなく女性にも共通した心理傾向だそうです。『花より男子』の道明寺司に牧野つくしがひかれていくのは、強烈なツンツン態度のあとに見せる、優しさがあったからなんですね。

    現実でツンデレを行うのはリスキー

     恋愛において「ギャップを見せるのは効果的」と良く言われますが、心理学的にもツンデレは効果的だと裏付けられているんですね。ツンデレを恋愛で活用するには、どうしたらよいのでしょうか。内藤先生、アドバイスお願いします!

    「ツンデレが特に効果的なのは、好みの異性に出会ったときや付き合いはじめのとき。例えば、合コンの1次会ではクールな態度で臨み、2次会では気になる子の前だけ優しい一面を見せてはいかがでしょうか。『自分だけに見せてくれるさっきと違う一面』にキュンとする女性はきっと多いはず。でも、1次会で冷たい態度をとったら、お目当ての女の子が2次会に行かず帰ってしまう危険性もあります。現実世界では、ツンデレはリスクを伴うことも理解しておいてほしいですね」(内藤先生)

     そんなところに落とし穴が……。やっぱり現実には、ツンデレキャラよりデレデレキャラの方が安全策のようです。だからこそ、マンガやアニメのツンデレキャラがより新鮮に映って、人気を集めているのかもしれませんね。

    文●ペンダコ



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