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NASA サイバー攻撃で被害

3月3日 18時14分

NASA サイバー攻撃で被害
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NASA=アメリカ航空宇宙局に対し、おととしから去年にかけてサイバー攻撃が相次ぎ、複数のコンピューターから情報を抜き取られるなど深刻な被害が出ていたことが分かりました。

これは、NASAの監察官が連邦議会に提出した情報管理についての報告書で明らかになったものです。
それによりますと、NASAは、おととし10月から去年9月にかけて、合わせて47件のサイバー攻撃を受け、このうち13件については、内部のネットワークに不正に侵入され、職員のパスワードなどが抜き取られていたことが分かりました。
さらに去年11月には、カリフォルニア州にあるJPL=「ジェット推進研究所」の複数のコンピューターが中国を発信元とする何者かの攻撃によって乗っ取られ、情報の抜き取りや改ざんが可能な状態になったということです。
JPLは、NASAの中でも、火星探査機といった最先端の惑星探査機の開発を担う研究所で、多くのハイテク技術を扱っていますが、報告書は「狙いやすい標的だった」などと述べて、NASAのセキュリティー対策が不十分だったと指摘しています。
これについて、NASAは「状況を深刻に受け止め、対策の強化を進めている」としていますが、ロケット技術など多くの機密情報も扱う世界有数の組織だけに、地元メディアからは認識の甘さに批判の声が上がっています。